高耐熱ハロゲンフリー多層基板材料 | R-356AD, R-356YD

高耐熱ハロゲンフリー基板材料 R-3566D

 

  1. xEVや産業機器デバイスで要求される高耐熱・高耐電圧に対応
  2. 高いトラッキング性で基板サイズ・モジュールの小型化に貢献
  3. 環境への負荷を考慮したハロゲンフリー材料

電子回路基板材料

  • 品 番
  • 用 途
  • 詳細用途
オートモーティブ
インダストリー
・オートモーティブ
・インダストリー
・車載充電器、xEV用駆動機器(DC/DCコンバータ・インバータ・インホイールモータ)など
・EV充電スタンド、鉄道用駆動機器、太陽光パネル用インバータなど

新規品番 *

  •  

Laminate R-356AD

Prepreg R-355AD

Laminate R-356YD

Prepreg R-355YD

  • * UL認証取得品

Halogen-free

主要特性

CTI≧600V
(R-356AD*¹, R-356YD)
RTI 150°C
(R-356AD*², R-356YD*³)
高電圧CAF対応
(1000V)

*1 板厚0.8mm以下                    *2 板厚0.8mmにおいて  *3 板厚0.63mm以上    

R-356AD, R-356YDの位置づけ

R-356AD, R-356YDの位置づけ

スルーホール導通信頼性

スルーホール導通信頼性

絶縁信頼性

絶縁信頼性

一般特性

項目試験方法条件単位Halogen-free
R-356AD
Halogen-free
R-356YD
当社一般
ハロゲンフリー
R-1566(W)
ガラス転移温度(Tg)DSCA°C175148
TMA170145
熱分解温度(Td)TGAA°C355350
T288(銅付)IPC-TM-650 2.4.24.1A103
熱膨張係数
(厚さ方向)
α1IPC-TM-650 2.4.24Appm/°C4040
α2180180
RTIUL MethodC-48/23/50°C150※1150※2130
PLC0※301
銅箔引き剥がし強さ1oz (35μm)IPC-TM-650 2.4.8AkN/m1.61.61.8
耐燃性UL MethodC-48/23/5094V-0※394V-194V-0

試験片の厚さは0.8mmです。
※1 板厚0.8mmにおいて ※2 板厚0.63mm以上 ※3 板厚0.8mm以下

当社のハロゲンフリー材料は、JPCA-ES-01-2003などの定義に拠るものです。
含有率が塩素(Cl):0.09wt%(900ppm)以下、臭素(Br):0.09wt%(900ppm)以下、塩素(Cl)+臭素(Br):0.15wt%(1500ppm)以下

上記データは当社測定による代表値であり、保証値ではありません。

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電気自動車の航続距離拡大や産業機器の出力向上のためにDC/DCコンバータやインバータなどでSiCやGaNが採用され、機器の高電圧化と高耐熱化が進行しています。

一方で、車両の軽量化や、車室空間の確保に向け、機器の小型化も求められています。 このような市場トレンドに貢献する重要特性としてCTIとRTIが挙げられます。
 

CTIと沿面距離の関係
 

CTI (comparative tracking index:比較トラッキング指数)とは、トラッキングの起こりにくさを示し、沿面距離設計(図1)に影響する要素の1つです。
図1.沿面距離
 
同一電圧の場合、High CTIの基板材料はLow CTI品と比べ沿面距離を短縮可能であり、絶縁信頼性を向上させるだけでなく基板サイズ・モジュールの小型化も期待できます。(図2)
図2.一般的なCTI値と沿面距離の関係
 

RTIとMOT
 

RTI(Reference Thermal Index:相対温度指数)とは、材料が長期間にわたって高温にさらされたときに特定の物性(物理的、電気的など)を保ち続ける能力についての指標のことで、パワーエレクトロニクス機器においてはこれまで一般的な基板材料が主に活用されていました。

電気自動車や産業機器の高出力化に伴い、機器の最大動作温度(MOT:Maximum Operating Temperature)が150℃まで求められる場合は基板材料にも同様にRTI=150℃が求められ、高耐熱材料のニーズが高まっていくことが予想されます。
 
The heat is on!
 

本材料は耐トラッキング性・耐熱性に優れており、車載機器や産業機器など高電圧・小型化が要求される様々な機器に適しています。