ECUメーカー E社 回路設計担当者(事例)

ECUメーカー E社 回路設計担当者

求められる高信頼性とコストの削減、2つの要求を同時に解決し、回路の小型化に成功した方法とは

自動車に搭載されるECU(エンジンコントロールユニット)は、自動車のさまざまな機能向上に伴い、1台あたりの搭載数が増加しています。

課題

ECUの小型・軽量化、厳しい温度条件に適応する電子デバイスが必要に

ECUの設計・製造を行っているE社。電装化が進む中で自動車一台当たりのECU搭載数が増えています。しかし、搭載数の増加は部材コストや車両重量の増加に直結することから、システムの一部にECUを組み込む機電一体化による小型軽量化や一台当たりの搭載数を抑えるための機能統合化の検討が必要となっています。エンジン制御ECUの設計を担当するA氏は、電子デバイスの点数削減と、より温度環境の厳しい箇所への搭載を可能とする熱対策の検討を進めています。

コスト上昇を抑制しつつ、信頼性保証や、ノイズ対策も行わなければならず

これまでダッシュボード近くに搭載されていたガソリンエンジンECUやトランスミッションECUなども、車内空間の確保や配線の短縮を目的に機電一体化され、エンジンルームへ移動しつつあります。エンジンルームでは耐熱性、耐震性の確保が求められ、部材コストが上がることが課題となっていました。さらに、自動車のエンジンや各モータから発生するノイズ、高周波のマイコンや車載ネットワークから発生するノイズ、回路自体のノイズ・・・。ノイズは回路の誤動作や破壊を招くことになり、対策が必要となります。

課題のポイント

  1. 小型化、員数削減及び厳しい温度環境に対応可能な電子デバイスへの置換え
  2. さまざまなノイズへの対策と設計見直し