省スペースで最大のエネルギー量を達成する最適キャパシタ

 

バックアップ電源対策ソリューション

省スペースで最大のエネルギー量を達成する最適キャパシタ

省スペースで最大のエネルギー量を達成する最適キャパシタimage

近年、データセンター/サーバは、高速データ通信のバックエンドとして、益々需要が拡大しており、取り扱うデータの補償が課題となっています。データセンター/サーバの高速データ処理の中核を担うストレージとして、SSD(Solid State Drive)の採用が爆発的に伸長していますが、SSDでは停電等による予期しない電源遮断の際、データが消失する恐れがあることから、PLP(Power Loss Protection:電源遮断時のデータ補償)を行うバックアップ回路を備えたSSDの要望が拡大しています。また、データセンター/サーバを構成する基板の小型、薄型化に伴い、データバックアップ回路を備えた小型、薄型で更なる高容量なSSDが求められています。
パナソニックは、小型、低背で大容量なデバイスである導電性キャパシタ(POSCAP)の使用をご提案しています。POSCAPは、小型、大容量なキャパシタであるため、部品点数の削減が可能となります。
回路面積の省スペースを実現しながら、最大のエネルギー量を達成するSSDのバックアップ回路の実現に貢献します。

POSCAPで部品点数を削減する方法とは

1. 高耐圧のキャパシタ使用により電源電圧を上げる

キャパシタのエネルギー量は、以下の式で算出されます。

E=1/2CV2

キャパシタのエネルギーはV2に比例するため、高耐圧のキャパシタを使用することで、必要となる静電容量が飛躍的に少なくなります。その結果、部品点数を削減することが可能となります。

  1. 6.3V定格のキャパシタを使用し、5Vの電源電圧で使用した場合(下限電圧3.3V)
  2. 25V定格のキャパシタを使用し、15Vの電源電圧で使用した場合(下限電圧3.3V)

これらを比較すると、②の25V定格のキャパシタを使用することで、必要となる静電容量はおよそ1/15になります。

結果

MLCC x100-120個 → POSCAP x8個にて同等のバックアップ性能確保でき、部品点数の削減、省スペース化を達成。

2. DCバイアスによる静電容量の変化がない

小型のキャパシタとしてMLCCを多数並列に接続し使用される場合があります。 ただし定格電圧25VのMLCCを15Vで使用した場合、DCバイアス特性により静電容量はおよそ1/5まで低下します。そのため使用するMLCCの員数を5倍にする等の配慮が必要になります。
POSCAPはMLCCのようなDCバイアスによる静電容量の低下がありません。そのため、印加電圧による静電容量の変化を考慮する必要はありません。

[MLCC DCバイアス特性]
バッテリー電源失陥時のドアロック解除用バックアップ電源image

回路使用例

・SSD(Solid State Drive)

不意の停電等による電源遮断時からデータを保護する。

不意の停電等による電源遮断時からデータを保護するimage回路図

導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ(POSCAP)

TQC/TQSシリーズ
・高耐圧: 16~35V
・静電容量: ~150uF
・低背:1.1mm~

電気二重層コンデンサ(巻回形)