直噴エンジン駆動回路用コイル とは
環境規制がグローバルで厳しくなるなか、エンジン搭載車の排ガス規制が強化されています。排ガス特性の向上には、燃料を効率よく可能な限り完全燃焼をさせる必要があり、シリンダー内に高圧で直接噴射する直噴噴射方式による高効率化が進んでいます。
完全燃焼には、燃料を微粒化してきめ細かく噴射する必要があります。それには、昇圧復帰時間を短縮するために直噴エンジンのインジェクター昇圧用コイルの低損失および高耐電圧の特性が不可欠です。加えて、車載ECUのエンジンルームへの搭載や機電一体化が進んでおり、より厳しい振動条件かつ高温環境での設置と大電流化への対応が求められています。


●インジェクター昇圧用コイルに求められる性能
- 低損失・高耐電圧
- 小型大電流
- 高耐振動性能
⇒ 直噴エンジンの高効率化 (昇圧復帰時間の短縮)
⇒ ECUの省スペース化
⇒ ECUのエンジンルームへの搭載や機電一体化
⇒ ECUの省スペース化
⇒ ECUのエンジンルームへの搭載や機電一体化
Panasonic 直噴エンジン駆動回路用コイルの特長
●特長の詳細説明
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低損失、高耐電圧の磁性材料で、損失電力を従来品比半減と2倍の高耐電圧を実現
当社は独自の金属磁性材料を用いたメタルコンポジット材料をベースに、大電流、低損失かつ高耐電圧の磁性材料を新たに開発し、損失電力を従来品比で半減の低損失、2倍の高耐電圧のパワーチョークコイルを製品化しました。
これにより、車載ECUの高性能、小型化に貢献します。※前提条件 : 13Ao-p、周波数75kHz、Duty35%の三角波電流の場合
*1 製品を2個並列使いの場合項目 新製品
(PCC-M1280MS)従来品 (1)
(PCC-D1413H)従来品 (2)
(PCC-M1054M)損失電力 1.5 W 3 W 1.5 W*1 耐電圧 125 V 125 V 60 V -
小型化と高性能化による搭載員数減でECUの省スペース化に貢献
独自の磁性材料と高精度にコイルを形成する巻線技術により小型高性能化を実現し、従来品(1)に対し体積比で40%小型化しました。また従来品(2)に対しては搭載員数が削減できました。これによりECUの省スペース化に貢献します。
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実装工程における耐振補強が不要で、ボンディング(接着)剤での補強工程を削減
従来、車載ECUの基板実装工程では、耐振動性能を確保するために、ボンディング(接着)剤を用いて部品を固定する補強が必要でした。
本製品は、独自の巻線および成型技術により、端子の引出し位置の高さを当社従来品比1/2に低減し、実装基板に近い位置に配置することで優れた耐振動性を実現しています。これにより、振動補強が不要となり工程の合理化に貢献します。
性能、ラインアップ

使用例
