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2009年6月10日パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社携帯電話、モバイル機器などの長時間駆動化と小型化に貢献
低直流抵抗(DCR)チップチョークコイルを製品化
業界トップレベル(※1) の低直流抵抗(DCR)を実現
パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社[社長:小林 俊明]は、モバイル機器などの駆動を長時間化する、高効率DC/DCコンバータ[1] 向け「低直流抵抗(DCR)[2] チップチョークコイル[3] 」を製品化しました。
| 製品名 | チップチョークコイル |
|---|---|
| シリーズ名 | ELL3FUシリーズ |
| 量産 | 2009年6月 |
| サンプル価格 | 50円/個 |
| 生産能力 | 300万個/月 |
|
| (※1) | 2009年6月10日現在 縦3.2×横3.2×高さ1.2mm形状 4.7μH(マイクロヘンリー)品 チップチョークコイルとして(当社調べ) |
| (※2) | 当社従来品 チップチョークコイル ELLVFGタイプ 縦3.2×横3.2×高さ1.2mm形状 4.7μH(マイクロヘンリー)品での比較 |
【用途】
携帯電話、デジタルスチルカメラ、ハードディスクドライブ等のDC/DCコンバータ回路パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社 回路部品ビジネスユニット 守本 慎一 直通:0796-52-2688 FAX:0796-52-2933 ホームページURL:http://panasonic.co.jp/ped/
【特長の詳細説明】
1.平角線と独自巻線工法による線積率向上で低直流抵抗(DCR)を実現従来は丸線を用いたチョークコイルが主流でしたが、今回、直流抵抗を下げるため、銅線やコア材の最適な材料選定と独自の巻線工法を駆使することで、平角線を用いアルファ巻線[7] を施す当社独自の構造を開発しました。これにより、巻線の線積率を約20%向上、直流抵抗を約15〜20%低減(従来品と同サイズで同インダクタンスの場合)を実現しました。さらに、線積率の向上でフェライトコア[8] で構成される磁気回路において、中足断面積[9] が大きくとれるため、直流重畳特性も約25%改善でき、チョークコイルとしての特性を示すエネルギー指数[10] は約2倍に向上できます。これらの高いパフォーマンスの実現により各種電源回路の高効率化が図れ、バッテリー機器の駆動の長時間化に貢献できます。【表1/図1 ご参照】
■表1 本開発品と従来品の特性比較

■図1 本開発品の巻線構造模式図

従来のチョークコイルでは丸線を用いたため、巻線の線積率を高くすることが出来ず小形、薄形が困難でしたが、特長1で述べた、平角線を用いアルファ巻線を施す当社独自の構造の採用により、130mΩと低直流抵抗を図りながら、縦3.2×横3.2×高さ1.2mmの小形・薄形を実現しています。
3.磁性材入り接着剤構造による磁気シールド効果を実現チョークコイルの漏れ磁束は、周囲の部品やディスプレイに影響を及ぼすため、低いことが望ましく、磁気回路には閉磁路タイプ[11] が要求されています。本製品の磁気回路は現行品と同じ、巻線の周囲に磁性材入り接着剤が塗布された閉磁路で構成されており、漏れ磁束は水平方向1.0mTを達成しています。これにより、隣接部品との磁気結合の影響なしに部品の配置を設定することができ、設計の自由度、及び機器の小型化に貢献できます。【表2 /図2 ご参照】
■表2 本開発品と従来品の漏れ磁束比較

■図2 水平方向と縦方向の漏れ磁束

【基本仕様】 縦3.2×横3.2×高さ1.2mmサイズの特性
| ELL3FUシリーズ | ||||
|---|---|---|---|---|
| インダクタンス(μH) | 公差 | 直流抵抗(mΩ) | 飽和電流(A)*1 | 定格電流(A)*2 |
| 1.0 | ±30% | 50 | 1.70 | 1.70 |
| 2.2 | 77 | 1.45 | 1.50 | |
| 3.3 | 88 | 1.15 | 1.40 | |
| 4.7 | 130 | 0.95 | 1.05 | |
| 10 | 290 | 0.60 | 0.71 | |
| ※1) 磁気飽和はインダクタンスが20%低下する電流である。 |
| ※2) 定格電流は温度上昇が40Kとなる電流である。 |
【用語説明】
直流電力を別の直流電力に変換する変換機(変換回路) 巻線(銅線)の抵抗分。従って、これが小さいほど電力の損失が小さくなる。直流抵抗が低いほどロスが減り、バッテリー機器の駆動時間が長くできる。 DC/DCコンバータに使用される面実装(SMD)タイプの電子部品で、直流のみを通し、交流を通さないようにする役割をもつ。 巻線部位に対する銅線の断面積の割合。 コイルに直流電流をながすとインダクタンス(インダクタの容量を表す単位)が変化する特性。一般に、大きい電流までインダクタンスが低下しない特性が望まれる。 漏れ磁束はコイルを構成する磁束の一つで、主磁束以外の空間に漏れる磁束のこと。これが少ないほど、隣接部品への磁気の影響が少なく、自由に部品の配置を設定することができ、設計の自由度、及び機器の小型化に貢献できる。 銅線の巻線方法のひとつ。銅線の巻き始めと巻き終わりがコアの外側にくる巻線方法で、銅線に無駄なスペースがなく有効に巻線できるという特長がある。 フェライトとは、金属酸化物の強磁性体で、セラミックとして燒結したものである。フェライトは、金属に比べ固有抵抗が大きいので過電流の影響を受けず、高周波でのコイルの使用に適している。 コイルの磁心部分の断面積の総称。コイルを巻く軸心の断面積で、これが大きいほど、優れた直流重畳特性が得られる。 コイルの磁気エネルギー蓄積量は、インダクタンス(インダクタの容量を表す単位)と電流によって決定され、この磁気エネルギーの蓄積能力を指数で表現したもの。この指数が高い程、小型の部品を使用することが可能で機器の小型化に貢献できる。 コイルの巻き線の内側と外側に磁性体を配置した磁気回路で構成されたコイルの構造を示す。開磁路タイプに比べて、漏れ磁束が少なく高密度実装に適している。以上