ここから本文です。
2009年1月18日パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社HDMIなどの高速信号ラインの静電気対策に最適
0603サイズ ESDサプレッサを製品化
業界最小レベル(※1)の低静電容量(0.04pF)を実現
パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社[社長:小林 俊明]は、HDMI[1] などの高速信号ラインの静電気対策に最適な「0603サイズESDサプレッサ[2] 」を製品化しました。
| 製品名 | ESDサプレッサ(0603サイズ) |
|---|---|
| シリーズ名 | EZAEGシリーズ |
| 量産 | 2009年2月 |
| サンプル価格 | 10円/個 |
| 生産能力 | 1000万個/月 |
|
| (※1)2009年1月18日現在「0603サイズの静電気対策部品」として(当社調べ) |
| (※2)国際イミュニティー規格「IEC61000-4-2」のLevel 4(コンタクト放電8kV)測定時 |
【用途】
各種インターフェース[HDMI(1080p対応可能)、シリアルATA、USB2.0、IEEE1394他]、携帯電話アンテナ回路の静電気対策パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社 回路部品ビジネスユニット 井岡 満雄、井関 健 直通:0776-56-8033 FAX:0776-56-3114 ホームページURL:http://panasonic.co.jp/ped/
【特長の詳細説明】
1.業界最小レベル(※1) の低静電容量で、高速信号ラインの静電気対策に最適
GHz帯の高速信号ラインに静電気対策部品を付加する場合、対策部品の持つ静電容量が伝送品質を劣化させる恐れがあります。特にHDMIのようなGbps(ギガビット毎秒)以上の超高速信号ラインでは、より低い静電容量であることが望まれています。従来用いられてきた対策部品(ツェナーダイオード、積層バリスタ等)の静電容量は、最も小さい場合でも1pF程度です。当社ではアルミナ基板に特殊な静電気吸収材料を構成する独自構造の「ESDサプレッサ」を製品化しており、今回、小型(0603サイズ)で業界最小レベル(※1)の低静電容量(0.04 pF)を実現しました。このため、本製品を付与した回路でのTDR特性[7] はインピーダンス[8] の落ち込みが少なく、HDMI等高速信号ラインの回路設計に柔軟な対応が可能です。
2.優れた静電気抑制効果で回路保護に最適
一般的に静電気対策部品では低容量化と静電気抑制特性の両立は難しく、特に高速伝送時では保護すべき回路やICなどの耐性が低下するという課題がありました。今回、独自開発の材料技術と電極形成工法の確立により、静電気印加時に保護回路にかかるピーク電圧を500V以下(参考値:350V)【国際イミュニティー規格IEC61000-4-2の最高レベルであるLevel 4(コンタクト放電8kV)測定時】に低減、優れた静電気抑制特性を実現しました。本製品は、特長1で述べた低静電容量と静電気抑制特性を両立、静電気からの回路保護と伝送品質の確保に貢献します。
<ご参考>
| ※ | 本製品を伝送ラインとグランド間に取付け、コンタクト放電8kV(国際イミュ二ティー規格IEC61000-4-2準拠)を印加した場合の電圧波形 |
3.優れた静電気耐量で保護機能を実現
ツェナーダイオードやバリスタ等の静電気対策部品では寄生容量(静電気対策部品の容量)を抑えるために製品の内装電極寸法(面積)を低減しています。この場合、静電気印加時に内装電極間の電流密度が高くなるため、静電気耐量の確保が困難になってきています。本製品は、静電気吸収材料に静電気に対して絶縁劣化を起こしにくい特殊材料を採用するとともに新たな材料組成の開発により、静電気耐量(8kV) と十分な耐性を有しています。これにより大きい静電気や繰返しの静電気からの回路保護が可能になります。
【基本仕様】
| 品番 | EZAEG1A50A |
|---|---|
| 寸法(縦×横×高さ) | 0.6mm×0.3mm×0.23mm |
| 静電容量値(@1MHz) | 0.04pF(公差:+0.04pF/−0.03pF) |
| ピーク電圧(※1) | 500V以下 |
| クランプ電圧(※2) | 100V以下 |
| 定格電圧 | 30V |
| 静電気耐量 | 8kV(コンタクト放電) |
| (※1) | 当社規定の測定方法。静電気を印加した際に静電気対策部品にかかる電圧をオシロスコープで捕捉し、そのピークの電圧値を示す。 |
| (※2) | 当社規定の測定方法。静電気を捕捉したピーク電圧から30ナノセカンド(10億分の1秒)後に静電気対策部品にかかる電圧値を示す。 |
【用語説明】
[1] HDMI(High-Definition Multimedia Interface)
デジタルAV機器を中心に急速に導入が進んでいる高速伝送のインターフェースであり、高品位映像・マルチ音声・制御信号を1本のケーブルで伝送できる。 静電気などの急峻波パルスなどが原因でおこる機器の破壊・誤動作を防止する役割をもつ静電気対策部品。通常は絶縁状態で、一定の電圧以上の急峻波パルス(静電気など)が印加されると、電流を流しその後再び絶縁に復帰する。 どのくらい電気が蓄えられるかを表す量のこと。この値の低いほうが優れた伝送品質が得られる。 静電気対策部品の抑制効果の定量的評価方法の一つ。この値の低いほうが静電気抑制効果優れている。 静電気対策部品の抑制効果の定量的評価方法の一つ。この値の低いほうが静電気抑制効果に優れている。 静電気が電子機器に放電すると、機器が誤動作や破壊を起こす場合があり、人体から放電する静電気の大きさは、国際規格IEC6100-4-2で規定されている。「静電気耐量」とはこの規格に対する製品の耐性を示す。■IEC61000-4-2(静電気放電に関するイミュニティー規格)
| 接触放電 | 非接触放電 | |
|---|---|---|
| レベル1 | 2kV | 2kV |
| レベル2 | 4kV | 4kV |
| レベル3 | 6kV | 8kV |
| レベル4 | 8kV | 15kV |
[7] TDR特性(Time Domain Reflectometry:時間領域反射率測定法)
TDR試験から測定される基板の線路インピーダンス(交流抵抗)の特性のこと。TDR特性が良好だと、機器間でのインピーダンスのバラツキが小さく、優れた伝送品質を実現できる。 回路に交流電流を流した際に生じる抵抗(交流抵抗)のこと。以上