Industrial Solutions
2007年12月18日
パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社

業界最小形状(※1) でHDMI などの高速信号ラインの静電気対策に最適

「ESD サプレッサアレイ」を製品化

高速信号ライン2ペア分のESD 対策を1チップで実現

ESDサプレッサアレイ (約308KB)

新製品

パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社[社長:小林俊明]は、HDMI[1] などの高速信号ラインの静電気対策部品として業界最小(※1) の「ESD サプレッサ[2] アレイ」を製品化しました。

製品名 ESD サプレッサアレイ(2012 サイズ)
シリーズ名 EZAEGCA シリーズ
量産 2008年1月
サンプル価格 30 円/個
生産能力 500万個/月

デジタル家電やパソコン周辺機器の機器間におけるデータ伝送は、年々、高容量化・高速化が著しく、HDMI、IEEE1394 など高速信号ライン(GHz 帯)の静電気対策が重要となっています。当社ではこのニーズに応え、低静電容量[3] で優れた伝送品質を実現できる「ESD サプレッサ」を品揃えしており、今回、ESD サプレッサ4 個を内蔵した業界最小サイズの「ESD サプレッサアレイ」を製品化、高速信号ラインの静電気対策における部品点数削減に貢献できます。


特長

1.業界最小(※1)で高速信号ライン2ペア分のESD 対策を1チップで実現

2012 サイズにESD サプレッサを4個内蔵

2.低静電容量により伝送品質に優れる

静電容量: 0.25pF(+0.05/-0.10pF)

3.優れた静電気抑制効果で回路保護に最適

ピーク電圧[4] : 500V 以下(※2)
クランプ電圧[5] : 100 V 以下(※2)
(※1) 2007 年12 月18 日現在「4 素子内蔵の高速信号ライン用静電気対策部品」として(当社調べ)
(※2) 国際イミュニティー規格「IEC61000-4-2」のLevel 4(コンタクト放電8kV)測定時

【用途】

各種インターフェース[HDMI(1080p 対応可能)、IEEE1394 他]の静電気対策


問合せ
 パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社 回路部品ビジネスユニット
  技術1 グループ開発1 チーム 野添研治、井関健
              直通:0776-56-8033 FAX:0776-56-3114
              ホ−ムペ−ジURL:http://www.panasonic.co.jp/ped/


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【特長の詳細説明】

1.業界最小で高速信号ライン2ペア分のESD 対策を1チップで実現

高速信号ライン用のESD 対策部品として、当社では既に「ESD サプレッサ」を製品化しています。近年、HDMI を始めとする高速インターフェース数の増加に伴い対策部品点数の削減が要望されています。今回、当社独自の厚膜技術と、これまで培ってきたアレイ化技術の採用により、2012 サイズの1 パッケージ内に「ESD サプレッサ(1005 サイズ)」を4 素子内蔵した業界最小の「ESD サプレッサアレイ」の開発に成功しました。これにより、高速信号ライン2ペア分の静電気対策をする場合(【図1】参照)、部品点数の削減(4個→1個)および実装回数の削減(4回→1回)が図れ、お客様の生産性、回路設計の効率化に貢献できます。

【図1】

HDMI のデータラインは、
「CLOCK」「DATA0」「DATA1」「DATA2」の4つの信号ラインがあり、各ラインは+と−のペアになっています。
「ESDサプレッサアレイ」を使用することで、例えば「CLOCK」「DATA0」および「DATA1」「DATA2」の2ペアのESD保護が可能となります。

2.低静電容量により伝送品質に優れる

GHz 帯の高速信号ライン用の静電気対策部品では静電容量が高いと伝送品質が劣化するという課題があります。従来の対策部品(ツェナーダイオード、積層バリスタ等)では、静電容量が小さい場合でも1pF 程度あり、特にHDMI のようなGbps(ギガビット毎秒)以上の超高速信号ラインでは、さらに低い静電容量であることが望まれています。本製品では、内部パターンの最適化と当社独自の『静電気(ESD)吸収材料』の採用により、低静電容量0.25pF(+0.05/-0.10 pF)を実現しました。これにより、本製品を付与した回路でのTDR 特性[6]インピーダンス[7] の落ち込みが少なく、HDMI の回路設計に柔軟に対応、静電気対策に最適です。

3.優れた静電気抑制効果で回路保護に最適

従来の静電気対策部品では低容量化と静電気抑制特性の両立は難しく、特に高速伝送時では保護すべき回路やIC などの耐性が低下するという課題がありました。本製品では、独自開発の材料技術と電極形成工法により、静電気印加時に保護回路にかかるピーク電圧を500V 以下(350Vtyp.)【国際イミュニティー規格IEC61000-4-2 の最高レベルであるLevel 4(コンタクト放電8kV)測定時】を実現、優れた静電気抑制特性を実現しました。本製品は、特長2 で述べた低静電容量と、静電気抑制特性を両立、静電気からの回路保護と伝送品質の確保に貢献します。

【基本仕様】

シリーズ EZAEGCA50A
寸法(縦×横×高さ) 2.0 mm × 1.25 mm × 0.5 mm
静電容量値(@1MHz) 0.25pF(+0.05/-0.10 pF)
ピーク電圧(a) 500V 以下
クランプ電圧(b) 100V 以下
定格電圧(c) 15 V
定格電流(d) 100mA
静電気耐量 8 kV (コンタクト放電)

(a) 当社規定の測定方法。静電気を印加した際に静電気対策部品にかかる電圧をオシロスコープで捕捉し、そのピークの電圧値を示す。
(b) 当社規定の測定方法。静電気を捕捉したピーク電圧から30 ナノセカンド(10 億分の1 秒)後に静電気対策部品にかかる電圧値を示す。
(c) I/O 端子とGND 端子間の電圧値を示す。
(d) In 端子とOut 端子間の電流値を示す。

【用語説明】

[1] HDMI(High-Definition Multimedia Interface)
デジタルAV 機器を中心に急速に導入が進んでいる高速伝送のインターフェースであり、高品位映像・マルチ音声・制御信号を1本のケーブルで伝送できる。
[2] ESD サプレッサ
静電気などの急峻波パルスなどが原因でおこる機器の破壊・誤動作を防止する役割をもつ静電気対策部品。アルミナ基板に特殊な静電気(ESD)吸収材料を構成する独自構造をもつ。通常は絶縁状態で、一定の電圧以上の急峻波パルス(静電気など)が印加されると、電流を流しその後再び絶縁に復帰する。
[3] 静電容量
どのくらい電気が蓄えられるかを表す量のこと。
[4] ピーク電圧
静電気対策部品の抑制効果の定量的評価方法の一つ。この値の低いほうが静電気抑制効果に優れている。
[5] クランプ電圧
静電気対策部品の抑制効果の定量的評価方法の一つ。この値の低いほうが静電気抑制効果に優れている。
[6] TDR 特性(Time Domain Reflectometry :時間領域反射率測定法)
TDR 試験から測定される基板の線路インピーダンス(交流抵抗)の特性のこと。TDR 特性が良好だと、機器間でのインピーダンスのバラツキが小さく、優れた伝送品質を実現できる。
[7] インピーダンス
回路に交流電流を流した際に生じる抵抗(交流抵抗)のこと。

以上